東京都千代田区にある静嘉堂文庫美術館では、2023年6月17(土)から同年7月30日(日)にかけて、展覧会『サムライのおしゃれ —印籠・刀装具・風俗画—』を開催。

静嘉堂文庫美術館は、サムライが好んで使用していた刀装具や印籠・根付などを豊富にコレクションしている美術館です。展示室では、その中から選りすぐりの作品が陳列されます。

初公開!イギリス・ビクトリア女王から贈られたサーベル

本展覧会で注目の展示品は、イギリスのビクトリア女王から贈られたサーベルです。柄にライオンの頭が付いており、鍔(つば)と刀身にはとても繊細な装飾が施された一品。刀身

の中央には文字が彫られており、何かを記念して作られたことが伺えます。

サーベルが贈られた背景には、1868年3月28日に京都で発生した大事件がありました。明治天皇に拝謁しようとしていたイギリス公使のハリー・パークスを、2人の暴漢が襲ったのです。しかしイギリスはこの事件を不問とし、防御に尽力した後藤象二郎らに感謝のしるしとして、サーベルを贈りました。

このサーベルは、静嘉堂文庫美術館において初公開の作品でもあります。優美な姿を、

ぜひその目に収めてみてください。

サムライたちのファッションスタイルが伺える豪華絢爛な作品たち

「士農工商」の身分制度があった江戸時代において、刀を腰に差すのはサムライたちの特権でした。戦の時代が終わり、世の中が平和になると煌びやかな装飾を施した刀は減退し、代わりに黒漆をベースに金などで装飾を施すものが主流となります。

そして自分好みの材料やデザインで、花鳥風月、草花、故事などを表す作品がたくさん制作されました。本展覧会では、持ち主の個性を示す印籠・根付・小刀といった煌びやかな装飾品も多数展示します。

展覧会概要

会期2023年6月17(土)~2023年7月30日(日)
会場静嘉堂文庫美術館
〒100-0005 東京都千代田区丸の内2丁目1−1 明治生命館1F
開館時間10:00~17:00
※金曜日は18:00まで
※入館は閉館の30分前まで
公式サイトhttps://www.seikado.or.jp/